バリ島の公立小学校 観察日記①

たっくん、小学校になってから約1か月半くらい経ちました。
















7月の入学後すぐにガルンガン&クニンガンというバリヒンドゥー教のお盆休みが2週間もあったので。実質8月から学校生活が始まった感じ。

最近、ようやく私も子供を小学校に通わせながらの生活に慣れてきて、学校の様子を観察する余裕くらいは出てきたので、「バリ島らしい」に満ち溢れた、たっくんの学校生活の観察日記という感じで記事にしたいと思います。

【概要】
こちらの新学期は7月。小学校入学は、6-7歳のお子様。
昔は幼稚園に行かず小学校からでもOKだったけれど、最近は幼稚園の卒業が必須なんだそうです。

国教の規定があるインドネシア共和国ならでは。
宗教が学校生活にも大きく影響します。

インドネシア全体でみたら、ほぼイスラム教徒なのですが
バリ島だけは90%以上の人々がバリヒンドゥー教を信仰する島。
学校の敷地内にもバリヒンドゥー教のお寺があって、
朝礼では、Tri Sandhyoというお祈りの詩を全員で暗唱するし、
カリキュラムにもバリ語、バリヒンドゥー教の授業が組み込まれています。

従って、同じインドネシアでもジャワ島(イスラム教徒が主)の
公立小学校とバリ島のではまったく内容が変わってくるのだけれども、
それこそインドネシアの誇る【多様性のなかの統一】文化そのものと
いった感じがします。

入学基準については、エリアごとの学区制が採用されていて、
家族カード(住民票のようなもの)に記載の居住地区をカバーしている学校に入学が可能。
たっくんの小学校の場合、今年は60名定員のところに110名と、ほぼ2倍の希望者がいて、これはデンパサールに限らずインドネシア中で同様の問題が毎年発生しているらしいのだけど、、、

結局どうなったのかというと、理科室とかPC室とか使える部屋をとにかく全て教室にすることで、無事に全員が入学可能ということになりました(笑)
バリならではの寛容の精神がなせる業ですね。


【学費】
公立小学校の学費は、(ほぼ)無償。
たっくんの通うデンパサール市の公立小学校の場合、
行政から手当(補助金)が生徒1人あたり約5000円/月が学校側に支給されているのだそう。

この金額については、バリ島内の県(市)ごとに差があって、デンパサールのお隣バドゥン県の公立小学校なんかでは更に手当が分厚く、ノートパソコン1台ずつも支給されるんだとか。
税収の違いによるもの?

なので、制服だったり教科書まで完全に無償のエリアもあったりするし、同じバリ島内でも微妙な差があるのだけれど、たっくんの学校では、制服(全部で1万円くらい)と教科書10冊くらい(約1000円)が要負担でした。
あと、厳密には対象学区ではないんだけど入学希望を出したら受け入れが決まったという数十名の生徒の親御さん達は先生陣と相談して机と椅子の購入費用も支払ったのだそう。



教科書代が安いなぁと思ってたら、ちゃんとクオリティーもそれなりでした(笑)
書き込むスタイル(日本だったらドリルっていうやつじゃない?)のが多いんだけど、わら半紙みたいな紙質だから破れやすくて、その対応策としてしょっちゅう「明日までに印刷屋さんでコピーしてくるように」っていう指示(宿題)が出ます。


【登校・送り迎え】
こちらの習慣では、学校までの送り迎えは親の義務。

朝は7時半に始業で、10時半には終業というスケジュール。
高学年になるにつれ授業時間は延びていくものの、それでも昼12時くらいまで。

子供が学校生活している数年間は、この送り迎えに親のスケジュールを何とかやりくりして合わせるほかないという感じ。

でも、実際に学校に送り迎えに来ている人々を観察する限りでは、お父さんの姿のまぁ多いこと!
朝から晩まで会社勤めというお父さんというのは限りなく少なくて、自営業だったり観光業、副業多数みたいな比較的自由に仕事をしている男性が多いのもこちらの特徴だなと思ったり。なんだか人生に余裕があっていい感じがしますね。

すごく家が近い子供達は、友達と一緒に歩いて登校していたり、高学年の子は自転車で学校まで来たりしているけれども、たいていの家庭がお母さんお父さん(だったりお爺ちゃん、お婆ちゃん)いずれかがバイクで送り迎えしています。

我が家でもヤサ(パパ)のほうが暇なんだけど、ママっ子たっくんのご指名により
送り迎えは基本的に私が担当しています。
家から学校まではバイクで5分もかからないくらい。

駐車場でバイクから降りてからは私と手を繋いでいるのだけど、校門の前に来るとパッ!と手を離して、「ママ、もう帰っていいよ」って言うのも毎日恒例。
いっちょ前になって、嬉しいような、さみしい様な。。。

妹のイナもほぼ毎日、送り迎えにくっついてくるので、2人でたっくんを見送った後は市場に寄って買い物して、料理して、洗濯機を回したらもうボチボチお迎えの時間といった感じです。


【制服】
制服が5種類あって曜日ごとに違うシステムです。。。
ヤサが子供の頃からそういうものだったそうで、バリの人にとっては当たり前のことらしいけれど私には超難解なシステム↓

月曜日は赤い制服
火曜日も赤い制服
水曜日は紺のズボンと青いシャツ。
木曜日はバリの正装(腰布)と青いシャツ。
金曜日はボーイスカウトみたいな茶色のズボン&シャツ。
土曜日は体操服。

に付け加えて、満月と新月の日は、曜日にかかわらずバリの正装で登校&チャナン(お供え物)3個とお香を持参っていう、バリ独自ルールもあって。これはもはや私にとってはトラップのレベルですけど、バリ的には当然のことなので、バリカレンダーをチェックして見極めるほかありません。

さらには、来週は月曜日に体育をすることにしたので赤い制服の下に体操服を着込んで登校してくださいとかね、( ゚д゚ )!
突如発生するミッションインポッシブルによく翻弄されます。

そして、女の子たちは髪の毛が長いと三つ編み(おさげ)もしくはツインテールが
定番で、制服の色に合わせてリボンを結わいているのも可愛いのですけど、親御さんは毎朝大変でしょうに、、、私もいずれは、、、と思ったりします。

運動靴は黒、靴下は白っていうのは男女ともに指定事項らしいです。
正装の日の足元は、サンダルです。

バッグは指定のものはなくて、キャラクターものでも何でも学校に必要なものが入るバッグなら良いといった感じで、とても自由です。リュック派が多数。
自分が小学生だった頃は、ランドセルって重い感じがして、あまり好きじゃなかったけど、今考えると、機能的で丈夫で良いバッグだし、日本の良い文化だなぁと思ったりします。

余談だけど、たっくんの学校に1人だけランドセル(あの日本のランドセルそのもの)
を背負っている男の子がいて。そうなった経緯がとても気になる。。。。(笑)


【万全の遅刻対策】
学校の入り口には、超強面の門番のおじさんがいます。
送り迎えのバイクで混雑する学校前の交通整備や、セキュリティー担当のおじさんなのだけど、マンガに描いたみたいな風貌で、万が一、学校に遅刻なんてしたら、このおじさんに容赦なく詰め寄られて怒られるので、だれも遅刻しないという(笑)

たっくんも1度だけ制服を間違えて家にいったん帰ってから登校したら遅刻してしまったことがあって。
私も一緒に(制服を間違えたのは私なので主に私が)こっぴどく怒られ、、、
まだ1回目ということで何とか許してもらえたけれど、「もう2度目は無いからな」
と念を押され。まさか母になってから学校で叱られるとは思ってもみない経験。

でもこのおかげで、たっくんも遅刻できないことを身をもって知った模様。
こういうおじさんの存在、大変ありがたい。


【時間割】


Tematik(算数)が多めですが、この時間割には記載のない?社会とか道徳みたいな
教科書もあるので、算数の時間のどれかが時々そういう科目に当てられているのでは?
と予想していますが、勉強してくる本人に「今日は何を勉強したのー?」って聞いても
「忘れた」みたいな回答しか返ってこないので詳細は不明のままw

授業は基本的に公用語のインドネシア語で行われ、BHS Bali (バリ語/地方言語)もあって、BHS Inggris(英語)も1年生のうちから少しずつ。結構な多言語ですね。
他にAgama (宗教)の授業があって、バリヒンドゥー教についても学びます。哲学、思想、歴史を1年生のために解説するわけですから、この教科書はとても面白い!
別の機会にぜひ、紹介したいと思います。


【買い食いOK】
時間割の9:15~9:30 ISTIRAHAT は、休憩時間のこと。

学校の片隅には、カンティンと呼ばれる売店があって、子供たちは休憩時間になるとここで買い食いできるシステムになっています。
10円とか20円の駄菓子とかアイスとか、あんまり身体に良くないものが中心だけど、だからこそ子供達にとっては楽しみのひとつな様子。
たっくんも毎日かならず売店で何かを買うのをとても楽しみにしていて、それが目的で学校に行ってるような感じは否めません。


今日はここまで。たっくんの小学校、観察日記でした!



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